と言うことで、今回は
世界遺産・白川郷の防火対策情報、放水銃の仕組み、メーカー名、価格について
紹介しますッ!
白川郷の防火対策は?
白川郷の合掌造り。屋根は茅葺き。
火には弱いでしょうね。
防火対策はどうなっているんだろう?
調べてみると、防火対策、気合入ってました。
消防団や消防車両、消防設備、そして放水銃まで!
順番に見て行きましょう。
白川郷の消防団がスゴイ!
2019年白川村統計によると、消防団は3分団で総勢は135名。
最年少が20歳、平均年齢は36歳で構成。若いッ!
それ以外の消防関係団体も充実、
▶白川村女性防火クラブ
▶白川村少年消防クラブ
▶白川村幼年消防クラブ
白川郷は消防車両もスゴイぞ!
消防車両もいろいろ配備されて、気合入ってます。
詳細は下記の通り。
▶消防ポンプ自動車3台
▶積載車4台
▶軽積載車10台
▶小型動力ポンプ14台
を配備。
白川村の人口は2023年1月1日現在で1510人。
この人口でこの消防車両はすごいんではないでしょうか?
防火設備で白川郷の合掌造りを守る!
合掌造りの家屋は、茅や木材など燃えやすい自然素材で出来ており、火災に対してはお世辞にも強いとは言えません。
もし1軒が燃えて、運悪く強風だと、火の粉が飛び、近くの合掌造りの家屋に燃え移ります。
このように、悪い条件が重なると,集落全体が焼失してしまう可能性も否めません。
そこで、合掌造り集落では、昭和52年から防火設備の充実を図ってきました。
白川村教育委員会によると、2023.1.10.現在で
●放水銃 59基
●屋外消火栓 34基
●軒下屋内消火栓 28基
昭和52年から実に6年もの歳月をかけて配備。
総工費は当時で2億7千万円だったそうです。
放水銃の仕組みは? メーカーは?
荻町地区の放水銃は59基。
放水銃は65ミリ消火栓放水銃。
水源は600トンの貯水槽。
この貯水槽が放水銃より80メートル上の高所にあり、この高低差を利用した【自然流下式】です。
この高低差のおかげで、放水の高さは30メートル位だそうです。
そして、気になるのがこの放水銃を作ったメーカーですが、日本の会社です。
株式会社立売堀(いたちぼり)製作所。
本社が大阪西区の立売堀。
本店は滋賀県長浜市にあります。
昭和22年に設立した、消防用設備・器具の設計・製造・販売を行う会社です。
会社HP ≫ http://www.itachibori.co.jp/
会社概要はコチラ
≫ http://www.itachibori.co.jp/company/profile/
施工事例の写真に合掌造りの茅葺き屋根もありました。
(一番下の右側に写真があります。)
≫ http://www.itachibori.co.jp/case/
ちなみに、火災の第一発見者は住民である場合が多いので、年一回の放水銃の点検時、行政は放水銃の操作を住民にしてもらっています。
放水銃の操作について
放水銃、住民が操作するそうだけど、白川郷はお年寄りが多く、高齢化率は32.85.
(高齢化率とは人口に占める65歳以上の占める割合の事です。)
お年寄りや女性では難しいよな~と思いましたが、調べると、
放水銃は固定式で水圧の反動はなし。
しかも、360度回転が可能!
だから男性のような強い腕力や消防隊のような特別な放水技術も要りません。
操作は方向と角度の二つだけ。
水の放出タイプもジェットか霧の二つだけ。
コレなら、成人なら十分操作出来そうですね。
火災発生時は風向きを計算して、空中に水のカーテンを作るのが基本です。
無風の場合は燃焼時の温度で上昇気流が発生し、火の粉が舞い上がります。
そうすると、近くの他の茅葺き屋根に着火してしまいます。
その際は放水銃59基全て放水し、「水のカーテン」を幾重にも作って延焼を未然に防ぎます。
そして、この放水銃59基ですが、実は
合掌造り一軒付き一基を配備!
徹底して防火に努めてますね。脱帽です。
そして、そして、この放水銃、面白いのが、コレ!
白川郷の放水銃 pic.twitter.com/WOpKXOmLNi
— くろの (@kurono125) September 10, 2019
合掌造り風の箱の中に入っています。
コレなら、白川郷の日本の原風景的な景観を全く損なう事はないですね。
さてさて、白川郷の放水銃。
一体、どんな風に使うのかな~って調べてみたら、コレがメチャすごかった。
作動時にバックグランドミュージックが欲しくなるような登場の仕方で、放水はナント自動放水だった!
スッゲー、ハイテク~♪
下の動画、是非ご覧になってください。
面白いですよ~♪
白川郷の放水銃がすげぇww #いい銃の日 pic.twitter.com/USc0UpunkC
— 釣り太郎 (@kosodatedaisuki) November 10, 2019
(ongakuwa utyusenkan yamato no te-ma ga iito omou)
気になる白川郷の放水銃のお値段は?
白川郷の消防設備の所で既に言及したように、白川郷の消防設備は白川村教育委員会が昭和52年から6年の歳月と、2億7千万の費用をかけて整備しました。
放水銃はその消防設備の一部です。
また放水銃と言っても、水道管の敷設や水源の整備工事費等も必要になります。
ここでは放水銃本体だけの価格に関して
「株式会社立売堀製作所」さんの中部営業所に確認した金額を紹介します。
白川郷の放水銃は大まかに2種類あります。
一つは手動で操作するもの。
もう一つは自動式のもの。
それぞれの放水銃のみのお値段は下記の通りです。
(価格は水道管敷設、水源整備関連の費用は含まない2023.1.10.現在のもの)
●手動式放水銃 ≫ 54万2千円(税抜)
●自動式放水銃 ≫ 161万円(税抜)
白川郷の防災について。
●1500人ほどの村としては充実の防災設備。
●消防団も男性だけでなく女性や子供の組織まである。
●放水銃は日本メーカー「株式会社立売堀製作所」さん
●白川郷の放水銃は大まかに手動と自動の二種類。
●放水銃の価格は税抜で調査しました。